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本学への寄付

身近にいた新種の微細藻類―最小サイズの緑藻?メダカモを発見―

 

 老虎机平台_老虎机游戏-欧洲杯投注网站推荐大学院創成科学研究科(理学系学域)の三角修己教授、東京大学大学院新領域創成科学研究科の松永幸大教授、黒岩常祥名誉教授、東京理科大学大学院理工学研究科の加藤翔一大学院生(研究当時)らの共同研究グループは、金魚やメダカを飼育していた水槽の水から、微細藻類を単離?培養することに成功し、全ゲノム配列を同定しました。その結果、その中の一つが新種の緑藻であることが判明し、「Medakamo hakoo (メダカモ)」と命名して新種登録を行いました。

 

発表のポイント

  • ?メダカや金魚を飼育していた水槽の藻類を固形培地に線画培養を繰り返すことによって、新種の淡水性緑藻?メダカモを発見しました。メダカモは直径わずか1マイクロメートルの微細藻類であり、光により同調培養が可能です。
  • ?ゲノム解析の結果、メダカモは遺伝子を7629個しか持っていないことが判明し、淡水性緑藻の中で最も少ない遺伝子数を持つ緑藻であることがわかりました。
  • ?14種類の微細藻類とメダカモのゲノムを比較した結果、光合成を行う真核細胞に必須な最少遺伝子群1263個を同定しました。

 

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図1 メダカモの電子顕微鏡写真(左)と模式図(右)
メダカモは非常に単純な細胞内構造を示す。細胞内小器官として、核(n)、核小体(no)、液胞(v)、ミトコンドリア(mt)、葉緑体(cp)、ゴルジ体(g)を1個ずつ持つ。また、葉緑体内にはデンプン(s)を貯蔵する。スケールバーは500 nmを示す。

 

発表論文の概要

  • 雑誌名:Communications Biology(オンライン版:1月23日)
  • 論文タイトル:Genomic analysis of an ultrasmall freshwater green alga, Medakamo hakoo
  • 著者: Shoichi Kato, Osami Misumi, Shinichiro Maruyama, Hisayoshi Nozaki, Yayoi Tsujimoto-Inui, Mari Takusagawa, Shigekatsu Suzuki, Keiko Kuwata, Saki Noda, Nanami Ito, Yoji Okabe, Takuya Sakamoto, Fumi Yagisawa, Tomoko M. Matsunaga, Yoshikatsu Matsubayashi, Haruyo Yamaguchi, Masanobu Kawachi, Haruko Kuroiwa, Tsuneyoshi Kuroiwa* & Sachihiro Matsunaga*
    *責任著者
  • DOI番号:10.1038/s42003-022-04367-9
  • アブストラクトURL:https://www.nature.com/articles/s42003-022-04367-9

 

謝辞

 本研究は、JST-CREST「ゲノムスケールのDNA設計?合成による細胞制御技術の創出」(JPMJCR20S6)、JST-OPERA「低CO2と低環境負荷を実現する微細藻バイオリファイナリーの創出」(JPMJOP1832)、文部科学省科学研究費?学術変革領域A「不均一環境変動に対する植物のレジリエンスを支える多層的情報統御の分子機構」(20H05911)、基盤研究B「オルガネラ分裂/増殖機構を基盤にした真核植物細胞の基のゲノム形態学的解明」(19H03260)、基盤研究B「微細藻類のオルガネラ分裂機構を基盤に植物細胞の基を解く」(22H02657)などのもとで実施されました。

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